CG報告書におけるコーポレートガバナンス・コード対応の開示状況(上)
株式会社プロネクサス ディスクロージャー研究部 籠島淳矢
Ⅰ はじめに
全国の証券取引所の有価証券上場規程が改正され,本年6月1日よりコーポレートガバナンス・コード(以下,CGコードと言う。)が適用開始された。これに伴い,証券取引所に提出するコーポレート・ガバナンスに関する報告書(以下,CG報告書と言う。)において,新たにCGコードへの対応状況の開示が求められることとなった。
本稿では,東京証券取引所第一部・第二部上場会社の本年6月1日から8月31日までに提出されたコード対応のCG報告書を対象に集計を実施した。なお,本稿において意見にわたる部分は筆者の個人的見解であり,所属する企業の見解ではないことをあらかじめお断りする。
Ⅱ 提出会社の属性等
1.提出会社(全79社)
CGコード適用初年度である本年度は,6月1日以後最初に開催される定時株主総会の日後,準備が出来次第速やかに(遅くとも定時株主総会の日から6か月後までに)提出することが求められている。
東京証券取引所「コーポレート・ガバナンス情報サービス」より集計したところ,8月31日までに79社のコード対応CG報告書の提出を確認できた(図表1)。
提出会社は全体2,439社の3.2%であった。
(図表1)提...
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