税効果新指針の早期適用に実務課題

メリットあるも比較可能性,監査に懸念
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税効果会計の新たなルールとなる「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(案)」。現在,企業会計基準委員会(ASBJ)は年内の指針最終化を目指し,公開草案に寄せられたコメントへの対応などを行っている。年内に指針が最終化した場合,強制適用は平成28年4月1日以後開始する事業年度の期首からとなる予定。また,平成28年3月31日以後終了する事業年度末からの早期適用も認めている。ただし,早期適用については実務上の課題もあることから,現在も取扱いを審議中である。そこで本号では,仮に公開草案のまま指針が最終化した場合の早期適用に関する実務上の論点について整理する。

適用指針案の概要

以下,公開草案における適用...