企業会計基準委員会（ASBJ，小野行雄委員長）は11月30日，第29回税効果会計専門委員会を開催した。「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針（案）」の最終化に向けた審議を実施。「適用初年度の期首の影響額の取扱い」は，事務局案（剰余金調整とする範囲を特定し，それ以外は損益処理）で専門委の合意を得た。また，「税効果会計に適用する税率に関する適用指針」も前回審議から内容の修正はなく，年内に公開草案を公表する見込み。

専門委での検討は一区切り

前回審議の事務局案のとおり，本適用指針の適用初年度においては，以下の①から③のいずれかの項目の適用により，これまでの会計処理と異なることとなる場合には「会計基準...