資本連結入門 第8回:連結除外の処理

 公認会計士 飯塚幸子

( 22頁)

皆さんこんにちは!公認会計士の飯塚幸子です。資本連結入門の第8回目の講義をはじめます。前回は支配獲得後に子会社株式の一部を売却(支配継続)し,親会社の持分比率が減少した場合の,連結消去・修正仕訳を確認しました。まずは前回の確認問題を見ていきましょう。

1.前回の確認問題の解答

【確認問題】

以下の前提条件に基づいて,X2年3月期の開始仕訳を示しなさい(親会社および子会社の決算日はともに3月末)

(前提条件)

・P社はX0年3月31日にS社株式80%を400で取得し,連結子会社とした

・S社のX0年3月31日の資本は,資本金100,利益剰余金200であった

・S社の支配獲得時の資産および負債の簿価と時価は同額であった

・S社のX1年3月31日の資本は,資本金100,利益剰余金300(当期純利益100)であった

・P社はX1年3月31日に,S社株式の10%を60で一部売却し,持分比率が70%となった

・のれんは発生年度の翌年から5年間で定額法により償却する

【解答】

(連結消去・修正仕訳)

資本金    100/子会社株式   350利益剰余金  262非支配株主持分 120のれん    128資本剰余金   20...