資本連結入門 第10回:総まとめ(問題)

 公認会計士 飯塚幸子

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皆さんこんにちは!公認会計士の飯塚幸子です。資本連結入門の第10回目の講義をはじめます。

今回は総まとめ問題です。過去の講義内容を振り返りながら,今回の問題にチャレンジしてみてくださいね。まずは前回の確認問題を見ていきましょう。

1.前回の確認問題の解答

【確認問題】

【簡単な設例③】に以下の条件を加えて,当期純利益の按分の仕訳(S社とA社の合算金額)を行いなさい
(追加条件)
S社の当期純利益は500であった

(簡単な設例③)

【図表5】<ケース1>を前提として,A社の当期純利益が100だった場合の,A社の当期純利益に対するP社持分額を求めなさい
(【図表5】<ケース1>)

【解答用紙】

非支配株主損益 152 非支配株主持分 152

【解説】

前回の確認問題は,間接所有がある場合の,非支配株主持分への当期純利益の按分仕訳を記載する問題でした。まずは,S社とA社それぞれの当期純利益に対するP社持分を求めてみましょう。

(1)A社の当期純利益に対するP社持分

当期純利益100×60%=60(S社持分)

60×80%=48(P社持分)

(2)S社の当期純利益に対するP社持分

当期純利益500×80%=400

(1)と(2)を...