【ASBJ/FASFレポート】第327回 IFRS適用課題対応専門委員会における検討状況等を審議

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平成28年1月12日に開催された第327回企業会計基準委員会では,(1)IFRS適用課題対応専門委員会における検討状況,(2)IASB公開草案「IFRS実務記述書:財務諸表への重要性の適用」へのコメント対応,(3)収益認識基準の開発に関する意見募集の検討,(4)中小企業の会計に関する指針について審議が行われた。

(1)については,まず,IASBから公表されている3つの公開草案,具体的には①IFRIC解釈指針案「法人所得税務処理に関する不確実性」,②IFRIC解釈指針案「外貨建取引と前払・前受対価」,③公開草案「IFRSの年次改善2014-2016年サイクル」に関してASBJの対応案の検討が行われた。このうち,③は,初度適用企業のための短期的な免除の削除(IFRS第1号の修正案),IFRS第12号「他の企業への関与の開示」の開示要求の範囲の明確化(IFRS第12号の修正案),投資先を投資ごとに純損益を通じて公正価値で測定すること(IAS第28号の修正案)から構成されている。事務局からは,IFRS適用課題対応専門委員会での審議を踏まえて,①と③(IFRS第12号の修正案の部分)についてコメン...