《トピックスプラス》マイナス金利,会計実務にも波及

割引率は「ゼロ」か「マイナス」か
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日銀がマイナス金利政策の導入を決め,2月16日からの適用を公表したのが1月29日。これを受け,2月9日には国債の金利が10年物までマイナスを付けた(‐0.02%)。翌10日にはプラスに戻り,17日現在でプラス0.058%になっている。この時期,こうした金利動向を見て企業の経理担当者が連想するのは「割引率」の問題だ。国債の利回りが関わる会計処理には「退職給付債務の算定」や「資産除去債務」,「固定資産の減損」などがある。

本誌では昨年の今頃にも「マイナス金利の影響は?」(No.3197)としてこの問題を取り上げた。ただ,短期国債を中心に比較的短い期間マイナスにあった昨年との違いは,今回が日銀の金利政...