TSR 上場会社の不適切会計,27年度は43社で過去最多

子会社の棚卸資産架空計上が目立つ
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平成27年度(27年4月1日~28年2月9日)に「不適切な会計・経理」を開示した上場会社は43社ある。東京商工リサーチ(TSR)が,自社開示,金融庁,東京証券取引所等の公表資料を調査した。43社は,19年度の調査開始以降で最多。不適切会計の内容は,利益水増しや費用支払いの先送り等の「粉飾」(41.9%)が最も多い。発生当事者別では,「子会社・関係会社」(46.5%)が最多だった。具体的には,子会社による売上原価過小計上や在庫操作等の事例が目立つ。

子会社が業績や予算達成を偽装した事例も

不適切会計の内容を分類すると,「粉飾」が43社中18社(41.9%)で最多。具体的には,利益水増しや費用支払いの...