ミニファイル 代理人取引の判断

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IFRS15号では,他の当事者が顧客への財・サービスの提供に関与している場合に,企業は顧客への財・サービスの提供における企業の役割(本人か代理人か)を判断することが求められている。企業が自らを本人と判断すれば収益を総額で,代理人と判断すれば収益を純額で認識することになる(B35B項など)。

判断に際しては,第一に,財・サービスが顧客に移転される前に,企業がそれを「支配」しているかどうかを検討する。企業が他の当事者に対して顧客へのサービスの提供を指図することが可能かどうかなどがポイントとなるが,判断がつかない場合には,①約束履行の主たる責任,②在庫リスク,③価格の設定における裁量権,の指標を基に総...