M&A物語 第6回 デューデリジェンス
有限責任 あずさ監査法人 企業成長支援本部 パートナー 栗栖孝彰
有限責任 あずさ監査法人 企業成長支援本部 パートナー 土屋光輝
この物語は,企業の成長戦略としてM&Aを実行するにあたって必要となる知識や会計処理,実務上の対応等について,とある会社員(野口直大朗)の経験ストーリーを通じて解説するものである。なお,文中の意見に関する部分は筆者の私見である。 |
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買収ターゲットのミワ機械では,いよいよミノリ精機による買収調査が開始するとあって,社長の三輪と経理部長の吉田は受入れ準備に大忙しの状況である。
三輪 「いよいよ月末からミノリ精機のデューデリジェンスという調査が開始されるようだが,こちらの準備は万全かね?」
吉田 「いえ。ミノリ精機から100項目以上の依頼資料リストと質問書が来ていますので,まずはその準備を進めている所です」
三輪 「調査は細かいとは聞いていたが,大変な量だね。各種の 専門家が隅から隅まで調べるようだが,いったいわが社の何を知りたいのだろうかね?( ポイント1 :デューデリジェンスの目的) 」
吉田 「現地調査にはミノリ精機の野口さん以外にも,弁護士,会計士,不動産鑑定士や製造業のコンサルタントも来て,我が社を調べ尽くすようですよ ( ポイント2 :デューデリジェンスの種類) 」
三輪「そんなにたくさんの人が来るの...
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