ASBJ 未実現損益の税効果上の取扱い議論

IFRSや米国基準との整合性が論点に
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企業会計基準委員会(ASBJ,小野行雄委員長)は11月17日,第43回税効果会計専門委員会を開催した。日本公認会計士協会(JICPA)の税効果会計に関連する実務指針を,「税効果適用指針(案)」としてASBJに移管するための審議を実施した。移管にあたり取扱いの見直しも検討しており,今回は主に「未実現損益の消去に係る税効果」の取扱いを検討。例外的に繰延法を採る日本基準を,IFRSや米国基準と整合させるため資産負債法にすることを議論した。

米国基準の見直し受けて検討開始

未実現損益の消去に係る税効果の取扱いは,各基準で異なっている。日本基準は繰延法で,米国基準は従来繰延法を採っていたが,2016年10月...