ASBJ 設立15周年記念シンポジウムを開催

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企業会計基準委員会(ASBJ)は,設立15周年を迎え,11月21日に経団連会館において,記念シンポジウムを開催した。

ASBJは平成13年に金融庁企業会計審議会の役割を引き継ぐ形で,日本初の民間の会計基準設定主体として設立された。設立当初の会計ビッグバン時代における減損会計導入延期・時価会計凍結の要請の議論から,EUの同等性評価プロセスへの対応や東京合意に基づく国際的なコンバージェンス・プロジェクト,IFRS財団会計基準アドバイザリー・フォーラム(ASAF)への参加による国際的な意見発信など,これまで様々な取組みを行ってきた。

シンポジウムでは,池田唯一金融庁総務企画局長による講演や2部構成でのパネルディスカッションが行われた。第1部では「これまでのASBJの活動」をテーマに,斎藤静樹東京大学名誉教授(初代委員長),西川郁生慶応義塾大学商学部教授(第2代委員長),小野行雄・現委員長が意見を交換し,民間での基準開発には市場関係者の信任が重要との認識などが示された。第2部は「我が国へのIFRSの導入とASBJの役割」と題して,鶯地隆継国際会計基準審議会(IASB)理事など各パネリストがそれぞれ...