Q&Aコーナー 気になる論点(176) IASBの今後の作業計画(2)
早稲田大学大学院 会計研究科教授 秋葉 賢一
国際会計基準審議会(IASB)が2016年11月2日に公表した「IASB作業計画2017年‐2021年:2015年アジェンダ協議に対するフィードバック・ステートメント」(以下「フィードバック・ステートメント」)では,2017年には概念フレームワークの見直しを完了させることとしています。今後の基準開発は,この概念フレームワークに沿って行われると考えてよいでしょうか。 |
A
今後の基準開発は,2017年に完了を見込んでいる概念フレームワークに沿って行われると考えられます。ただし,別途議論されている負債と資本の区分に関しては,その概念フレームワークに制約されず検討されており,むしろ,その結果,概念フレームワークがさらに改訂されることがあり得るとしています。
<解説>
概念フレームワークの改訂
2011年アジェンダ協議に寄せられたメッセージを受けて,IASBは2012年9月に概念フレームワークのプロジェクトを再開しています([図表1])。2016年11月公表のフィードバック・ステートメント ① では,2017年上半期に,改訂された概念フレームワークを公表予定としています(p6)。
[図表1] 概念フレームワーク...
- 経営財務データベースで続きを読む
-
無料 2週間のお試しはこちら
すぐに使えるIDをメールでお送りします