ミニファイル 条件付取得対価の会計処理

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条件付取得対価とは,「企業結合契約締結後の将来の特定の事象又は取引の結果に依存して,企業結合日後に追加的に交付又は引き渡される取得対価」のこと(企業結合会計基準(注2))。条件付対価の取決めは,将来の業績等の不確実性に係るリスクを分担するために,契約に織り込まれるものだ。

一般的には,企業結合日の支払対価を低く抑え,将来の業績等の目標達成に応じて追加的に売手に対価を支払うケースが多いようだが,なかには将来の業績等が目標に到達しない場合に売手が受け取った支払対価の一部を買手に返還するものもある。ただし,当該返還のケースに関しては会計処理が明確化されていない。

当該ケースの会計処理については,当該ケー...