決算日後に発生した会社の財政状態，経営成績などに影響を及ぼす会計事象は後発事象とされる（JICPA監査・保証実務委員会報告第76号「後発事象に関する監査上の取扱い」）。後発事象は，修正後発事業と開示後発事象に分類され，前者は発生の原因が決算日現在において存在しているため財務諸表の修正を行い，後者は発生の原因が決算日後とされるため財務諸表に注記を行うこととされる。

ところが，修正後発事象が会社法の監査報告書日後から金融商品取引法の監査報告書日までに生じた場合では，財務諸表を修正せず注記を行うことになる（同監査上の取扱い）。当該期間は40日程度となっており（JICPA「開示・監査制度の在り方に関する...