ミニファイル 合併等と上場審査

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取引所の上場廃止基準に,「合併等による実質的存続性喪失に係る上場廃止基準」がある。これは,非上場会社が上場会社と合併等を行うことで,上場審査を免れて実質的に上場を果たす,いわゆる裏口上場を防止するためのもの。

例えば,上場会社Aが非上場会社Bと合併等を行う場合,実質的な存続会社が非上場会社Bであるケースがある。これは,合併後の会社で行われる事業が,A社ではなくB社の事業である,といった場合などが該当する。このような場合,A社は「実質的存続性」を失っていると判断され,上場維持に関する審査が行われることとなる。

主な流れとしては,次のとおり。上場会社から合併等に関する適時開示があった後,当該合併等の実...