在外子会社の連結 第2回 在外子会社の財務諸表の換算
株式会社ラウレア 代表取締役 公認会計士 飯塚 幸子
はじめに
皆さんこんにちは! 公認会計士の飯塚幸子です。「在外子会社の連結」第2回の講議を始めます。
前回は在外子会社がある場合の連結時の論点の洗い出しを行いました。今回からは各論点についての詳細を確認していきたいと思います。
本日のテーマは「在外子会社の財務諸表の換算」です。それではさっそく内容を見ていきましょう。
1.在外子会社等の財務諸表項目の換算
連結財務諸表を作成する際,まずは親会社と子会社の財務諸表を合算します(【図表1】)。
【図表1】連結財務諸表作成の流れ
在外子会社の個別財務諸表は現地通貨で作成されています。よって,そのままでは親会社や国内子会社の個別財務諸表と合算することができないため,在外子会社の現地通貨で作成された個別財務諸表を円貨に換算する必要があります。
在外子会社の財務諸表の換算に関わるルールは「外貨建取引等会計処理基準」(以下,「外貨建会計基準」)および会計制度委員会報告第4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」(以下,「外貨建実務指針」)に記載があります。
順番にそのルールを確認していきましょう。
(1)損益計算書の換算
①収益及び費用の換算
在外子会社の収益及び費用は...
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