厳選!現場からの緊急相談Q&A 第53回 連結未実現損益消去(その1)
有限責任監査法人トーマツ 公認会計士 待鳥 益男
( 18頁)
経理部員
:当期から経理部に異動してきました。連結会計を担当することになりましたが,当社は,子会社・関連会社を多数保有し,連結グループ間での取引が多数あるため,連結未実現損益の消去を実施する際の留意点をご教示下さい。
会計士 :今回は連結未実現損益の消去に関する具体的な留意点について取り上げます。 |
(文中の意見にわたる部分は,筆者の私見であり,筆者の所属する法人の見解ではないことをあらかじめお断りします。)
(本稿では,企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」を「連結会計基準」,企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」を「持分法会計基準」,会計制度委員会報告第9号「持分法会計に関する実務指針」を「持分法会計実務指針」,企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」を「回収可能性適用指針」,企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」を「税効果会計適用指針」と略称します。)
Q1 連結未実現利益の消去に関する基本的な考え方
連結未実現損益の消去の概要を教えてください。 |
Answer
―Key Point―
・未実現損益は,未実現損益が発生した...
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