のれんに関するFASBのラウンドテーブル会議
企業会計基準委員会 副委員長 川西 安喜
はじめに
米国財務会計基準審議会(FASB)は2019年7月9日,コメント募集「識別可能な無形資産及びのれんの事後の会計処理」(以下「ITC」という。)を公表し,企業結合において取得した特定の識別可能な無形資産及びのれんの事後の会計処理に関して関係者の意見を求めた。コメントは2019年10月7日に締め切られ,100通を超えるコメントが寄せられた。
ITCの質問の中には,関係者からのフィードバックを補足するための公開のラウンドテーブル会議に参加することを希望するか,というものも含まれていた。企業会計基準委員会(ASBJ)は,ITCに対してコメントを提出 ① し,その中でラウンドテーブル会議に参加することを希望する旨,回答した。その後,FASBから連絡があり,筆者はオブザーバーとして午前と午後の両方のセッションに出席する機会が与えられた。
本稿では,このラウンドテーブル会議の様子を紹介する。なお,本稿の意見にわたる部分は私見であることをあらかじめお断りしておく。
参加者
参加者は,次の【図表】のとおりであった。
【図表】参加者一覧(敬称略)
午前のセッ...
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