アジア太平洋管理会計学会2019年度大会を終えて

解説

甲南大学 名誉教授 上埜 進

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はじめに

Asia-Pacific Management Accounting Association(APMAA)の2019年度大会(APMAA 2019; 学会設立15周年記念大会)は,カタール大学が主催し,11月2日(土曜日)から11月5日(火曜日)までの4日間,カタールの首都ドーハで開催された。大会テーマを,Management Accounting and Finance in the 21st Century: Challenges and Perspectives(21世紀の管理会計とファイナンス: 挑戦と視点)と設定した同大会は,会員による研究報告に加え,招聘者による基調講演,パネル・セッションなどから構成され,研究報告数が150にのぼった。なお,開催国が中東であったことから,アジア太平洋諸国からの投稿が昨年より減少したが,中東,欧州,北アフリカの国々からの投稿が大幅に増えた。参加者は海外からの117名を含め360名にのぼり,15周年記念大会を飾るにふさわしい大会になった。以下に大会の様子を日毎にお伝えしたい。

大会イベントと研究...