年頭所感《一般社団法人 日本経済団体連合会 常務理事 井上 隆》

解説

一般社団法人 日本経済団体連合会 常務理事 井上 隆

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年頭にあたり,「週刊経営財務」読者の皆様方に,謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

「平成から令和」へと新たな時代に移行し,初めての新年を迎えました。令和元年である昨年は,新しい時代の幕開けとともに日本で初となるG20大阪サミットとその関連行事,アジア初のラグビーワールドカップなど,国を挙げて取り組む行事が多く開催され,世界から注目される1年となりました。

新しい令和の時代には,官民一体で推進している「Society 5.0」を是非とも実現していかなければなりません。経団連としても,AI,ビッグデータ,IoT,ロボットといった最先端技術を最大限に活用し,デジタルトランスフォーメーションによって,個々人の「想像力」と「創造力」を融合させて,社会の課題解決と経済成長とを両立させていく,今年をその端緒となる年にしていきたいと考えております。これは課題先進国と呼ばれる日本が,国連の掲げる持続可能な開発目標,SDGsの達成に向けて世界に貢献できる好機であり,ビジネスチャンスでもあります。

さて,わが国経済は,海外経済の減速により,輸出を...