時事談論 vol.52「人生100年時代に向けて」

解説
( 52頁)

●超高齢化社会に突入している日本

厚生労働省がHPで公表している「平均寿命の国際比較」によれば,基準時点や作成方法にばらつきがあるようだが,主な国の平均寿命について,女性は日本87.26年,フランス85.3年,イタリア85.044年…,男性は,スイス81.5年,日本81.09年,イタリア80.562年…となっている。

今後,先進国は人生100年時代を迎えるということで,各国ともこれまで経験したことのない対策が必要となるわけであるが,我が国としてはそのトップを走っているようなものであるから,我が国に対する海外の注目度も年々高まることは明らかである。

是非とも海外のお手本となるような実績を海外に示せるよう,我が国全体として取り組むべきであろう。

●課題は山積みであるが…

資本市場の活性化や財政の健全化など,我が国におけるお金の流れを改善し,次世代に引き継ぐ経済社会システムを健全なものにすることが重要であることは言うまでもない。

この点に関しては,スチュワードシップ・コードやコーポレートガバナンス・コードなどにより,資産運用業の高度化であるとか,企業価値の持続的向上であるとか,資本市場の...