スチュワードシップ・コードの再改訂の概要
解説
金融庁企画市場局企業開示課 課長補佐 島貫 まどか
金融庁企画市場局企業開示課 コーポレートガバナンス係長 宇賀山 和也
金融庁企画市場局企業開示課 係員 高澤 乃絵
( 28頁)
一 はじめに
2020年3月24日,金融庁に設置された「スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」(令和元年度)(座長・神作裕之東京大学大学院法学政治学研究科教授。以下「有識者検討会」という)において,「『責任ある機関投資家』の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》」の再改訂版(以下「再改訂版コード」という)が公表された。スチュワードシップ・コード(以下「本コード」という)は2014年2月に策定,2017年5月に改訂されており,今回が二度目の改訂(以下「本再改訂」という)となる。
我が国では,2012年の第二次安倍内閣発足以降,政府の成長戦略の一環として,コーポレートガバナンス改革が位置付けられ,本コードとコーポレートガバナンス・コードの策定・改訂等の取組みが進められてきた。その結果,コーポレートガバナンス改革における機関投資家の取組みには一定の進捗がみられる一方で,国内外から,改革の実効性をより高めるべ...
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