いよいよ早期適用が始まった監査上の主要な検討事項（KAM）について，本誌では継続的に早期適用事例に関する集計を実施してきた（本号３頁に関連記事）。この点，日本公認会計士協会（JICPA，手塚正彦会長）でも専門チームを立ち上げ，分析調査を実施。その成果を，監査基準委員会研究資料第１号「「監査上の主要な検討事項」の早期適用事例分析レポート」（レポート）として10月８日付で公表した。レポートには早期適用の事例分析のみならず，監査人へのインタビュー，早期適用会社と財務諸表利用者へのアンケートの結果が記載されており，2021年３月期からの強制適用に向けて参考になる点も多い。本稿では，レポートの読みどころ...