オリンパス旧取締役の損害賠償が確定,最高裁が上告棄却

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オリンパスは10月26日,過去の損失計上を先送りしていた問題を巡り,旧取締役に対する損害賠償請求訴訟が終結したことを公表した。同社では,2017年5月に東京高裁より,旧取締役3名に対して,連帯して約594億円の請求が認容されていた。当該3名のうち2名が,東京高裁による控訴審判決を不服として上告していた。最高裁は10月22日付けで,旧取締役2名の上告を棄却,約594億円の賠償命令を確定した。

1985年頃,同社では,国内で製造した光学機械等を欧米に輸出していたことから,円高による収益圧迫が深刻な状況となっていた。旧取締役の指揮の下,営業外収益を獲得するため証券投資等を積極的に行う方針を打ち出したが...