時事談論 vol84「今回の米国大統領選挙で感じること」
( 34頁)
●次期大統領はバイデン氏で決まり?
米国大統領選挙は,ようやく全50州と首都ワシントンの結果が判明し,民主党のバイデン前副大統領が当選を確実にしたようだ。
終盤の局面で,共和党のトランプ大統領陣営は,ペンシルベニア州やアリゾナ州で訴訟を申し立てる事態にもなったわけだが,ようやく結果は変わらないということで観念したということであろう。
それにしても,国家権力を握る大統領のポジションはどれほど魅力的なものなのであろうか。一般市民には大変そうで苦労の多いポジションのように思われるが,一度最高権力者まで上り詰めた者としては,この上ない喜びに満ち溢れ,何としても再選を果たさなければならないという衝動に駆られるのであろうか。
政治家であれば,誰もが大統領等を目指すというのはわかるが,それは自分のためでなく,そもそも国民のためではなかったか。
人間の弱さ故,どこの国でもありがちなことかもしれないが,全世界にとてつもない影響力を有する米国において,ここまで権力にしがみつくトランプ氏の姿を目の当たりにすると,正直興覚めである。
2017年1月に第45代大統領に就任してからの3年間は,いろいろ事件を引き起こし,各国と...
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