公認会計士のキャリアイベント 「CPA TALKs 2021」開催

( 07頁)

日本公認会計士協会東京会(峯岸芳幸会長)の青年部特別委員会(宮本翔委員長)は3月20日,東京の原宿クエストホールで公認会計士のキャリアに関するプレゼンテーションイベント「CPA TALKs 2021」を開催(オンライン併用)した。


石倉氏(写真提供:事務局)


田畑氏(写真提供:事務局)


森氏(写真提供:事務局)


笠井氏(写真提供:事務局)

本イベントは,「魅力にあふれる公認会計士の生き様に触れることで,会員相互に触発されること,また,対外的にも公認会計士の存在を発信していくこと」を目的に,2015年より開催している。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響により開催を見送ったため,今回が2年ぶりの実施。「会計士の志」をテーマに,石倉壱彦氏(アカツキ,Heart Driven Fund),田畑信子氏(エゴンゼンダ―),森暁彦氏(京都大学大学院),笠井優雅氏(Africa Accounting Advisory Ltd),の4名が順に登壇し,各人のプレゼン後,全員でのトークセッションを行った。

石倉氏は「想定外の人生の生き方」をテーマに,監査法人を独立後,スタートアップ企業でのIPO経験や,ゼロから起業した会社をM&Aで手放した経緯など,自身のこれまでの歩みを当時の感情とともに振り返った。「環境の変化に対し,柔軟に対応する能力が今後,より重要になっていく」,「情報収集,思考を止めず,常に自分自身をアップデートすること」,「自分がどう感じるか,ワクワクするか,感情を大切にしていくこと」,「自分の人生は自分で切り拓く」とのメッセージを寄せた。

田畑氏は,「天職に巡り合える人生を送るには」をテーマに登壇。「天職=天から授かったつとめ」を見つけるために,資格に囚われず,夢中になれることを探して選択肢を広げることの重要性を伝えた。「チャンスがやってきたらぜひ勇気をもって手を挙げてみてほしい」,「確実につかみ取るために,日々努力を」と語った。

森氏は,ゴールドマン・サックスや再生可能エネルギーベンチャー企業での経験をもとに,「ビジネスやファイナンスの力で産業をエンパワーする」をテーマに発表した。キャリアに関するアドバイスとして,キャリア・プランにこだわらず,「職業人は目の前の仕事に専念し専門技能を磨くこと」,「世の中に関心を持ち,世界の潮流を見ること」が重要だとし,「自分の好きな分野,得意な領域,没頭できることを理解」したうえで,「チャンスを慎重に見極め,最後はリスクテイクすることが最も大事」と語った。

笠井氏は,「アフリカの市街地にライオンはいない」をテーマに,アフリカから中継で参加した。日本人で初めてアフリカにおける専門会計事務所・コンサルティングファーム「Africa Accounting Advisory」を立ち上げた同氏は,日系企業のアフリカ進出の架け橋になり,現地を盛り上げたいという“志”を語り,「固定観念は捨てる」,「好奇心を大事に」,「公認会計士なら何とかなる」という3つの心のありようを伝えた。