会計審・監査部会 品質マネジメントシステム,職業倫理規程等の論点に意見

品質管理基準の具体的な改訂案策定に向け審議
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金融庁・企業会計審議会(徳賀芳弘会長)は4月26日,第51回監査部会(堀江正之部会長)を開催した。今回の議題は,監査の品質管理について。品質管理基準の改訂に向けた検討論点資料を事務局が示し,議論した。品質マネジメントシステムの評価開示がボイラープレート化する懸念や,監査事務所等の外部の者(サービスプロバイダー)による職業倫理規程の遵守に関する意見等が上がった。次回の監査部会では,具体的な改訂案を示し,審議する予定。

国際基準を基に構成要素を追加

国際品質管理基準(ISQM)1では,構成要素を新設し,品質に影響を及ぼす可能性のあるリスクの積極的な識別・対応にフォーカスするとともに,監査事務所の状況や業務内容に応じた「品質マネジメントシステム」を整備・運用することを監査事務所に求めている。具体的には次のとおり。

①業務の品質を合理的に確保するために以下の構成要素を設定

・監査事務所のリスク評価プロセス(新設)

・ガバナンスおよびリーダーシップ

・職業倫理・独立性

・契約の新規の締結および更新

・業務の実施

・リソース

・情報とコミュニケーション(新設)

・モニタリングおよび改善プロセス

②品質マネジメントシステム...