ミニファイル IASBとFASBにおけるのれんの議論

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2020年12月に協議文書(DP)「企業結合―開示,のれんおよび減損」のコメント募集を締め切って以来,IASBでは議論を継続している。6月の審議会では,「プロジェクトの目的についてはDPで提案した通りのものとし,現段階では扱う範囲も変更しない」とすることを暫定決定しており,結論が出るまでにはまだ時間がかかりそうだ。

他方でIASBでは,この問題を含めて米国のFASBと定期的に情報共有を図っている。年に1度共同開催する「教育会議」ではこの数年来,「のれんおよび減損」に最も時間が割かれており,関心の高さがうかがえる。

7月23日に開催予定の同会議では,IASBのDPと,FASBが2019年10月までコ...