ミニファイル 料金規制の課題と提案

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企業会計基準委員会(ASBJ)は,国際会計基準審議会の公開草案(ED)「規制資産及び規制負債」にコメントを提出した( 本号5頁 )。EDが確定された場合,暫定的な基準とされているIFRS第14号「規制繰延勘定」は廃止されることになる。

このEDが対象とする料金規制とは,規制当局と企業の取り決めにより料金が決定される電気やガスなどの事業で該当する。現状,企業がある期間に提供した財・サービスに対する報酬の一部を,過去または将来の期間において請求する場合(時点差異)がある。例えば電気料金であれば,災害等で当年度の原価が想定以上に規制料金(収益)と乖離した場合,翌年以降の規制料金を増額することがある。つまり...