金融庁 サステナビリティ開示「優先的に議論を」

第1回ディスクロージャーWGを開催
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金融庁は9月2日,金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(座長:神田秀樹・学習院大学大学院教授)の第1回会合をオンラインで開催した。2018年6月のディスクロージャーWG報告公表後の経済社会情勢の変化を踏まえ,新たな課題に対処する。主な検討テーマは①サステナビリティをめぐる企業の取組みとその開示,②コーポレートガバナンスの議論の進展,③その他の個別課題(重要な契約,英文開示など)。本会合では審議の優先順位や論点について委員から意見を募った。

情報開示の新たな課題に対処

ディスクロージャーWGは,2018年6月に報告書を公表。MD&Aなどの記述情報や,政策保有株式などのガバナンス情報の充実が提言され,開示府令の改正につながった。このほど麻生太郎・金融担当大臣から企業情報の開示のあり方に関する検討の諮問を受け,新たな課題に対処することとなった。

近年の情報開示を取り巻く環境には変化が生じている。顕著なのがサステナビリティに対する取組みだ。企業報告についてはIFRS財団によるサステナビリティ報告基準策定の動きがあり,今秋にはCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開催予...