ミニファイル 人的資本の開示

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9月2日に開催された金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」では,サステナビリティ開示について議論が交わされた。気候変動と共に論点に上がるのが人的資本に関する情報だ。「企業が人材をどのように活用しているか,数字と取組みなどに開示のニーズが出てきている」(関係者)という。

海外では積極的な動きがある。2018年12月には,国際標準化機構(ISO)が人的資本の情報開示のためのガイドライン「ISO30414」を公表した。人的資本の貢献度を明確に把握できる規格とされ,数字による定量的なデータで報告することが求められる。測定項目は11領域58項目に及び,例えばコンプライアンスや倫理に関する研修...