金融庁 報告書公表以後の状況や今後の取組みを確認

サステナブルファイナンス有識者会議第9回を開催
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金融庁に設置された「サステナブルファイナンス有識者会議」(座長:水口剛・高崎経済大学学長)は9月22日,第9回会議を開催した。6月に報告書を公表して以来の開催となる今回は,今後の取組み全般に関してや,日本取引所グループで検討を進めているESG関連債・投資情報の情報プラットフォームに関して意見交換が行われた。今後会議は定期的に開催され,企業情報開示の充実などについても検討される予定だ。

金融行政方針にサステナブルファイナンス

同有識者会議は2020年12月に設置され,本年1月に第1回会議が開催された( No.3492・3頁 )。その後計8回の会議を経て,6月に報告書を公表した( No.3512・8頁 )。報告書では「企業開示の充実」,「市場機能の発揮」,「金融機関の投融資先支援とリスク管理」の3つを柱に,今後期待される取組みについて提言を記載した。

8月に公表された「2021事務年度金融行政方針」では報告書を受け,「サステナブルファイナンスの推進」として「企業情報開示の質と量の向上」,「市場機能の発揮」,「金融機関の投融資先支援と気候変動リスク管理」,「国際的な議論への貢献」を列記。これらのうち「企業...