ミニファイル IASBが目指すパイロット・アプローチ

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IASBが3月に公表したIFRS第13号「公正価値測定」とIAS第19号「従業員給付」の改訂案は,既報( No.3501・4頁 )の通り,投資家のニーズに応えるための新たなアプローチである「パイロット・アプローチ」に基づいている。当該アプローチは企業が自身の状況に照らした上で重要性の観点から必要な情報を開示することを要求するものだ。現状,要求事項をチェックリスト的に捉え,不必要な情報まで盛り込まれてボイラープレート化した開示が行われており,投資家の不満が高まっていることが背景にある。

コメント期限が2022年1月まで延長された中,IASBからはアンダーソン理事による要点説明の記事が公表された。新アプ...