リモートワーク下での経理・財務のDX～これからの時代に求められるもの～（後編）

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管理会計ラボ株式会社　代表取締役・公認会計士　梅澤 真由美
日本電気株式会社　理事　大貫 篤繁
欧州日本通運有限会社　総務財務部次長・公認会計士　瀬戸 学
武田公認会計士事務所　公認会計士　武田 雄治
三菱商事株式会社　執行役員　野内 雄三
［司会・進行］有限責任あずさ監査法人　IT監査部／Digital Innovation部パートナー・公認会計士　紫垣 昌利

５．電子帳簿保存法

紫垣 ：「紙と押印」に関連して伺います。現在，日本では電子帳簿保存法の話が注目されており，多くの企業がアナログの文書を電子化して保存する取組みを進めているところです。税法上，来年の１月以降は原本（紙の証憑）を廃棄してPDFで残せばよいという方向です。しかし，我々監査人である公認会計士の立場では，監査との関係で，原本が廃棄されることに問題がないかを意識し始めています。瀬戸さんのお話では，欧州では原本へのこだわりがあまりないようでもあります。日本とは心理的なハードルの高さに違いがあるのでしょうか。

瀬戸：日本だからなのかは分かりませんが，税務調査や監査への対応上，これまで紙に書かれた原本が重視されてきたので，やはり紙の原本を捨て...