ミニファイル 気候の次は?

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IFRS財団が設立する見込みの国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が「気候ファースト」,すなわち気候変動問題から取り組むと公表したこともあり,「サステナビリティ関連情報」といえばまずは気候に関する情報が思い浮かぶ。それが喫緊の課題であることは間違いないが,気候の他には何が重要なトピックとなりうるのだろうか。注目されているものの一つが人権だ。

例えば,本年9月に開催された金融庁金融審議会のディスクロージャーワーキング・グループ(WG)第1回会合の事務局資料では「前回のWG報告以後の企業開示を巡る経済社会環境の変化」として「サステナビリティ(気候変動対応,人的資本への投資,多様性の確保等)」が...