ISSB 比較情報に関する要求を見直しへ

同時報告は維持
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国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は11月15日から16日にかけてボード会議を開催した。引き続きIFRS-S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」公開草案(S1基準案)とIFRS-S2号「気候関連開示」公開草案(S2基準案)に寄せられたコメントを受けて審議。S1基準案で提案した比較情報の開示について、前期に開示した当期の将来予測に関する見積りが更新された場合は比較情報の修正を求めないこととした。他方、財務情報とサステナビリティ関連財務情報の同時報告についてはS1基準案通りとし、時限付きで経過措置を定める。

修正が必要なケースを限定

S1基準案では比較情報について、IAS第1号「財務諸表の表示」と整合的に、以下のように提案していた。

63. 企業は、当期に開示されるすべての指標について、前期に係る比較情報を開示しなければならない。…(省略)

その上で、「更新された見積り」(updated estimates)、すなわち当初の見積りに変更があった場合にはそれを比較情報に反映することを提案していた。

64. サステナビリティ関連財務開示を提供する場合、企業は、更新され...