経理部 進化論 第1回 FP&Aがなぜ日本において注目されているのか

~FP&Aという選択肢

グロービス経営大学院  鷲巣 大輔

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近年、ファイナンス人材のキャリア候補としてFP&A(Financial Planning & Analysis)に注目が集まっています。従来の経理や財務の役割を大きく超え、より経営の意思決定を支える上で重要な役割を果たすFP&Aというポジションについて、様々な企業でCFO/FP&A責任者を歴任してきたグロービス経営大学院の鷲巣大輔が詳しく語ります。

第1回目は「FP&Aがなぜ日本において注目されているのか」についてです。

FP&Aとは何か?

私は大学を卒業した後に参画した米系消費財企業のファイナンス部門からキャリアをスタートさせて以来、20年以上にわたってもっぱらFP&A(Financial Planning & Analysis)を専門領域として仕事をしてきました。当時から米国や欧州の企業において、FP&Aは経理(Accounting)、財務(Treasury)と並ぶファイナンス部門の主要セクションと位置づけられており、CFO(Chief Financial Officer:最高財務責任者)のキャリアへの登竜門としてのポジションとして据えられることも多いです。

FP&Aの職務を簡単に説明する...