監査役協 内部監査部門との連携などを議論

第96回監査役全国会議を開催
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日本監査役協会(松野正人会長)は4月11日、パシフィコ横浜で第96回監査役全国会議を開催した(オンラインでも同時中継)。テーマは「ガバナンス強化と監査役等の責務」。2021年6月のコーポレートガバナンス・コード(CGコード)改訂から1事業年度が経過した現時点での、ガバナンスの現状や課題などを取り上げた。

環境変化の中で対処すべき課題を指摘

会議の冒頭、松野会長が挨拶。2023年3月期の有価証券報告書から記載が求められるサステナビリティ情報について、「監査役等として、執行部門におけるサステナビリティへの取組み状況と開示への対応について、監査活動の重要事項として捉える必要がある」との認識を示した。

松田千恵子氏(東京都立大学大学院経営学研究科教授)による基調講演「サステナブル経営とコーポレートガバナンスの進化‐今後の課題と監査役員の役割」では、企業を取り巻く環境が変化する中で、監査役等が対処すべき課題を指摘。東京証券取引所の資本市場改革について、「経過措置の終了など中長期的な将来を見据えて対応しているか」に着目すべきなどとした。

また、人的資本改革については「エンゲージメント指数などの定量情報ばか...