ISSB 作業領域とアジェンダ候補を問う

今後の作業計画に関する情報を要請
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国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は5月4日、アジェンダの優先順位付けに関する情報要請を公表した。次に取り組むアジェンダについて「生物多様性」、「人的資本」、「人権」の3つを候補とし、「報告書における統合(財務情報との接続性)」も含めてどのような優先順位で作業を進めるべきか、意見を求めている。2023年9月1日まで意見を募集した後、2024年はじめに2025年までの作業計画を公表する。

新たな基準設定か適用支援か

ISSBでは、2023年6月中に全般的な要求事項に関するIFRS-S1号と気候変動に関するIFRS-S2号を最終化する見込みだ。今回の情報要請では、ISSBの今後2年間の作業に関して主に作業領域とアジェンダの優先順位を問う。

例えば、作業領域については、【図表1】を挙げて優先順位やその理由を尋ねている。

【図表1】作業領域と目的

作業領域目的新たな調査と基準設定のプロジェクトを始めるサステナビリティに関連するトピックを調査し、必要があれば、サステナビリティに関連する新しい開示要求を開発する。IFRS-S1号とS2号の適用を支援するISSB基準への共通理解を支援し、サステナビリテ...