トピックスプラス 2022年の監査人交代 大手・準大手→中小が50%超

本誌調査(前編) 231件で最多を更新
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2022年の監査人の交代件数は231件だった。前年より9件増加しており、本誌が集計している2008年以降で最多となった。特に大手監査法人から中小規模監査事務所への移行が多く、100件を超えた。前任より規模の小さな監査人に交代するケースは73.6%を占めている。一時会計監査人の選任事例では監査人側から契約辞退を申し出たケースが前年と同様に目立った。
※交代の経緯・理由の分析は次回掲載予定。

監査人の交代が増加傾向

2022年の監査人の交代件数は除外事項を考慮すると実質231件で、2008年以降最多となった。前年から9件増加した。2年連続で200件以上の交代があった(昨年は実質222件、 No.3551・6頁 )。

※除外事項としたのは、共同監査事務所を母体とした監査法人設立に伴う異動が7件、監査法人の合併を伴う異動が8件、会計監査人が退任後に就任がないまま上場廃止となったケースが1件、後任の監査人の未決定(一時会計監査人の選任を行っているが、2022年に会計監査人として正式就任していない事例)の3件(図表1)。

【図表1】2022年の監査人交代件数

交代件数除外事項除外事項含む交代件数合併・法人化上場廃...