トピックスプラス 監査人の交代理由 監査報酬増額が4年連続で最多

本誌調査(後編) 新たな視点等への期待が増加
( 08頁)
2022年の監査人交代について、後編では交代に至った経緯・理由を分析する(前編は No.3604・13頁 )。交代した231件のうち、任期満了は218件で前年とほぼ同水準。交代理由は、監査報酬の増額等が179件で、4年連続最多となった。また、新たな視点等での監査を期待した交代が39件増加の153件となった。
※調査方法は前編(15頁)に記載。

異動経緯は前年とほぼ変わらず

既報の通り、2022年の監査人交代は231件、2008年の調査開始以降、最多となった。

各社が「会計監査人の候補者とした理由」、「異動の決定または異動に至った理由および経緯」に記載した、監査人の交代に至った経緯を分類すると、「任期満了」が前年とほぼ同水準の218件(94.4%)を占めた(図表1)。ただし、任期満了に加えて監査人からの申出を併記する事例が17件(7.4%)となり、8件(3.9ポイント)減少した。

【図表1】監査人交代の経緯

交代経緯2022年2021年件数割合件数割合任期満了21894.4%21295.5%内:任期満了+監査人からの申出177.4%2511.3%監査人からの契約解除の申出・解除通知52.2%52.3%会...