ISSB SASB基準改訂のためのアプローチを提案

2023年中の改訂完了目指す
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国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は5月11日、サステナビリティ会計基準審議会(SASB)基準改訂における方法(methodology)に関する公開草案を公表した。SASB基準を今後改訂する際に、法域固有の事項を「国際的に適用可能なものに置き換える」、「より一般的なものを提供する」などのアプローチをとることを提案している。意見募集は8月9日まで。

気候に関連しない領域の改訂

既報( No.3599・12頁 )の通り、ISSBではSASB基準を国際的に適用可能なものにする取組みを進めている。SASB基準に含まれる指標のうち約20%が特定の法域(主に米国)の法律や規制を参照していると分析し、それらの参照を改善することで国際的な適用可能性を向上させる狙いだ。今回の公開草案は、参照を改善する方法を提案している。

なお、公開草案は「気候に関連しない」(non-climate-related)領域に関する指標(生物多様性や人的資本管理など)を対象としている。気候関連については、まもなく最終化するIFRS-S2号「気候関連開示」の付録BでSASB基準を基にした産業別の開示事項を示す見込みで、その際、S...