ISSB 最初のサステナビリティ情報開示基準2本を公表

経過措置で企業への配慮も
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国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は6月26日、IFRS-S1号「サステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項」とIFRS-S2号「気候関連開示」を公表した。サステナビリティ全般と気候関連のリスク・機会について、ガバナンス体制や指標の開示を求める基準で、各国は同基準を基礎(グローバル・ベースライン)として自国の基準を検討することになる。

会計基準とのつながりを強調

基準を公表した6月26日に、IFRS財団はカンファレンスを開催。ISSB議長のファベール氏がスピーチをした。

ファベール氏は世界経済の発展の歴史に触れつつ、近年の経済システムにおける自然(気候問題など)の重要性の高まりを指摘。その上で、国際会計基準審議会(IASB)を姉妹ボードとするISSBが、財務情報との結びつきを意識した国際的なサステナビリティ開示基準を開発した意義を説明し、「我々がサステナビリティ基準で用いた言語(用語)は、会計の言語だ」として、両者の連関を強調した。

財務情報との連関は、例えばIFRS-S1号1項で対象利用者を「一般目的財務報告の主要な利用者」としていることにも表れているという。

1.IFR...