JICPA 品質管理評価の具体的なガイダンス案を公表

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日本公認会計士協会(JICPA、茂木哲也会長)は10月16日、品質管理基準報告書第1号の実務ガイダンス第4号「監査事務所における品質管理に関するツール」の改正案を公表した。主に中小監査事務所等に対し、品質管理システムの評価の具体的な手順などについて取りまとめている。意見募集は11月16日(木)まで。

2021年11月の改訂品質管理基準により、リスク・アプローチに基づく品質管理システムが導入された。監査事務所に対して、自ら達成すべき品質目標を設定し、目標達成を阻害しうるリスクの識別・評価を求めるものだ。品質管理基準報告書第1号「監査事務所における品質管理」は改訂品質管理基準の実務上の指針であり、実務ガイダンス第4号で品質管理システムの評価に当たっての具体的な手順などを取りまとめている。例えば評価体制については、品質管理システムに関する最高責任者が全ての評価作業を実施するのは困難だとして、自らの業務を評価することとならない範囲において、品質管理部や内部監査室といった既設の部署を活用するとの考え方を示している(第56項)。

評価の具体的な手順や文書等を例示する様式も追加されている。例えば品質管理...