国際会計研究学会 サステナビリティ開示の課題を討論

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国際会計研究学会(小西範幸会長)は10月28日から29日にかけて、第40回研究大会(浦崎直浩大会準備委員長)を近畿大学東大阪キャンパスで開催した。「サステナビリティ開示の現状と課題」を統一論題として議論したほか、国際会計基準審議会(IASB)理事を交えた研究報告などが行われた。

28日は自由論題報告が行われたのち、IASBの会計基準設定活動への支援を目的とする「IASB支援プロジェクト」を初めて実施。IASB理事の鈴木理加氏がビデオメッセージを寄せ、IFRS第18号「財務諸表の表示と開示」開発の動向などを説明した。さらに同じく理事のアン・ターカ氏がオンラインで参加し、研究報告「IFRS任意適用が財務数値に与える影響」について討論。研究報告は椙山女学園大学の苗馨允氏、文教大学の首藤洋志氏、一橋大学の角ヶ谷典幸氏が行い、任意適用企業では純利益の金額や総資産におけるのれんの比率が高くなることを踏まえ、IFRSとローカル基準に基本的な概念の違いがあることを示した。ターカ氏は「高品質な研究報告」と評価し、任意適用がどれほどの影響を及ぼすか、より多くの事実を示すようコメントした。

29日は、統一論題に...