有価証券報告書に記載する男女の賃金差異の計算方法や定義は、女性活躍推進法の定めに従うこととされている。このため、企業は、同法に基づき公表した情報を有報にそのまま記載すれば足りる。

しかし、男女の賃金差異の情報公表は、2022年７月から始まった制度。親会社が子会社の公表した情報を集約することが困難なケースも想定された。金融庁も有報に集約が困難な場合、その旨と提出日までに記載可能な情報を記載した上で、後日、未記載分を追加するための訂正報告書を提出することも可能との考えを示していた。実際に提出された有報ではこのような後日追加する対応は見られないが、算定方法を見直し、数値等を訂正することはある。

男女の賃...