会計基準の長い日々 第12回 体制の確立を急ぐ(その1)
公認会計士 西川 郁生
専門委員会と2つの常設専門委員会
コア会議では専門委員会の体制も議題に上がる。寄付行為に位置付けられた専門委員会は、特定のテーマについて委員会の前裁きの議論をし、委員会に原案を上程する会議体となるものだ。アジェンダに載った案件に関して組成され、基準が公表されて、さらに議論すべきことが特になければ、解散することが想定された。
専門委員長は、常勤委員から選ぶこととした。専門委員会の構成は、委員会事務局側が、専門委員長、それ以外の常勤委員、常勤スタッフから選ばれたプロジェクト・リーダーとそれ以外のプロジェクト・メンバーである。そこまでが内部打合せをするメンバーである。専門委員会は、そこに外部からの有識者を招いて意見を戦わせてもらう。議論のための資料はプロジェクト・リーダーを中心に作成する。
案件ごとの専門委員会に加えて、常設の専門委員会も必要と考えた。コア会議に提案したのは、国際対応専門委員会と実務対応専門委員会の設置と常設化である ① 。
委員会では、IASBの議論の経過をフォローし、必要な意見発信を適時に行うことが期待されていた。IASBへの意見発信は、IASBの論点整理、公開草案などの機会に誰でも...
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