実務対応報告第47号「非化石価値の特定の購入取引における需要家の会計処理に関する当面の取扱い」の概要
企業会計基準委員会 専門研究員 早野 真史
1.はじめに
企業会計基準委員会(以下「ASBJ」という。)は、2025年11月11日に、実務対応報告第47号「非化石価値の特定の購入取引における需要家の会計処理に関する当面の取扱い」(以下「本実務対応報告」という。)を公表した ① 。本稿では、本実務対応報告の概要を紹介する。
なお、文中の意見に関する部分は筆者の私見であり、ASBJの見解を示すものではないことをあらかじめ申し添える。
2.公表の経緯
近年、多くの企業が脱炭素、低炭素化に向けた取組みを活発化させており、当該取組みの1つとして、いわゆるバーチャル電力購入契約(Virtual Power Purchase Agreement)(以下「バーチャルPPA」という。)により取得した非化石価値と別途調達する再生可能電力でない電力を組み合わせることで実質的に再生可能電力を調達したことと同じ効果を得られる手法がみられる(図表1)。
【図表1】バーチャルPPAのイメージ

今後も各企業の環境意識の高まりとともに、バーチャルPPAの利用がさらに拡大することが見込まれる中、バーチャルPPAに関する会計上の取扱いが明確ではないとして、2023年11月に公益財団...
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