2025年12月期・2026年3月期IFRS決算Q&A 後編 財務諸表における不確実性に関する開示

有限責任監査法人トーマツ 公認会計士 幅田 卓

( 10頁)

IASBは、2025年11月28日、「財務諸表における不確実性に関する開示」(IFRS第7号、IFRS第18号、IAS第1号、IAS第8号、IAS第36号及びIAS第37号の設例の修正)を公表し、企業が財務諸表における不確実性の影響を報告するにあたりIFRS会計基準の要求事項をどのように適用すべきかを例示する6つの設例をIFRS会計基準に追加しました。本稿では、当該不確実性の開示に関する設例について紹介します 。なお、本文中の意見に関する部分は、筆者の私見であり、筆者の所属する法人の見解ではありません。

Q1 公表の背景について教えてください。

IASBは、財務諸表における気候関連リスクの影響に関する情報が不十分であることや、財務諸表の外で提供される情報(特に他の一般目的財務報告書に報告される情報)と整合していないのではないか、という利害関係者の懸念に対応するため、財務諸表における気候関連リスク及びその他の不確実性の影響に関する報告を改善するための的を絞った対応を行うためのプロジェクトを進めていました(IAS第1号BC108項、109項/IFRS第18号BC429項、430項)。

IASBの...